在留手続のオンライン申請について
外国人本人や法定代理人、親族の方だけでなく、所属機関職員や登録支援機関の職員、弁護士、行政書士も、オンラインで在留手続きを申請できます。
この手続きでは以下のメリットがあります。
- 窓口に行く手間が省ける
- 24時間365日申請可能
- 在留カードを郵送で受け取れる
いくつか課題があって利用率が低い仕組みですが、興味がある方はこちらの記事で概要をつかんでみてはいかがでしょうか。
利用可能な申請種別と在留資格
申請種別
① 在留資格認定証明書交付申請
② 在留資格変更許可申請
③ 在留期間更新許可申請
④ 在留資格取得許可申請
⑤ 就労資格証明書交付申請
⑥ ②~④と同時に行う再入国許可申請
⑦ ②~④と同時に行う資格外活動許可申請
在留資格
「外交」、「短期滞在」以外の在留資格が対象になります。
ただし、個別の制約がある在留資格があるので注意してください。
オンライン申請の流れ(外国人本人、法定代理人等の場合)
Step0 事前準備
事前に以下を準備する必要があります。
- マイナンバーカード
- 在留カード
- パソコン(スマートフォンはNG)
- ICカードリーダライタ
- JPKIクライアントソフト(公的個人認証サービスポータルサイトからダウンロードします)
準備物にICカードリーダライタを要求されるとハードルが高くなりますね。
マイナンバーカードはスマホで読み込んで、PCに連携してくれる仕組みだと嬉しいのですが…
Step1 利用者情報登録
申請する前に在留申請オンラインシステムから、利用者情報登録をする必要があります。
利用者情報登録を行うと通知メールが届くので、その通知メールからパスワードを設定すると、認証IDが通知され、オンライン申請が可能になります。
Step2 オンライン申請
在留申請オンラインシステムで、申請種別を選び、画面項目を入力していきます。
同じ画面で30分経過するとタイムアウトしてしまいます。タイムアウト5分前に警告ダイアログが表示されるので、必ずOKボタンをクリックして、接続延長してください。
タイムアウトしてしまうと、それまでに入力した内容が消えてしまいます。
あらかじめテキストエディタに入力項目を入力しておいて、在留申請オンラインシステムにコピー&ペーストすると、同じ画面で滞留する時間が短縮できて良いと思います。
必要事項を入力したら、顔写真や申請に必要な資料を添付します。
必要事項の入力、資料の添付が完了したら、「入管庁に申請を行う」ボタンをクリックして申請します。
Step3 結果の受領
審査を待つ間、在留申請オンラインシステムで審査の状況を確認することができます。
在留申請の審査が終わると、審査の結果がメールで通知されます。
結果に従って、入管に必要な書類を提出するなどの対応を行います。
オンライン申請の流れ(所属機関等職員、弁護士、行政書士の場合)
「外国人本人、法定代理人等の場合」とほぼ同じ流れになりますが、事前に準備するものが以下の2点になります。
- 申請等取次者の届出済証明書
- パソコン
届出済証明書番号で本人確認するため、マイナンバーカードやICカードリーダライタがいらないのが良いですね。
まとめ
2021年の法務省のアンケートでは、オンライン申請の利用率は2割程度だそうです。
利用率が低い原因は、「システムの使いにくさや」、「必要な機器の準備」、「手続きの複雑さ」で、これらの課題が解消されたら利用したいという人が9割いらっしゃるようなので勿体ないです。
とはいえ、出入国管理局に出頭しなくてよいのは大きなメリットなので、申請取次の届出が完了した際(2025年8月末完了予定)には、オンライン申請の利用者登録をしておこうと思います。
実際のご依頼を通じて、このシステムと上手く付き合うテクニックが溜まってきたら、このブログで紹介したいと思います。