海外に住んでいても、パスポートの更新や再発行は欠かせない手続きのひとつです。
近年はオンライン申請の導入が進み、在外公館を通じて海外在住者もインターネットを活用した申請が可能になっています。
ただし、国ごとの対応状況や必要書類、受け取り方法には違いがあり、事前に正しく理解しておくことが大切です。
本記事では、海外在住者が対象となるケース(新規・更新・紛失など)から、在外公館の対応内容、オンライン申請の具体的な流れ、そして受け取り方法までを分かりやすく解説します。
これから申請を検討されている方が安心して準備できるよう、注意点やポイントもあわせてご紹介します。
対象者と申請可能なケース(新規・更新・紛失等)
海外在住者がオンラインでパスポート申請できるケースは、国内居住者と基本的に同じです。
新規申請
- 海外で初めてパスポートを取得する方
- パスポートの有効期限が既に切れている方
更新(切替申請)
- 残存有効期間が1年未満となった方
- 査証欄の余白が見開き3ページ以下の方
記載事項変更
- 結婚や養子縁組等により、戸籍上の姓に変更があった方
- 本籍地の都道府県に変更があった方
- 国際結婚等により、配偶者の姓を別姓として追記する方
紛失・焼失など
- パスポートを紛失、焼失した方、盗難にあった方
在外公館の対応
在外公館での基本対応
- オンライン申請の導入状況は国ごとに異なる:一部の在外公館ではオンライン申請に対応していないため、事前確認が必須。
- 本人確認は厳格:マイナンバーカードや旧パスポートの提示が求められる。
必要書類に関する注意
- 居住証明が必要な場合あり:現地の居住許可証やビザを追加で提出するケースがある。
- 紛失・盗難時は警察届出証明書が必要:現地警察での手続きが完了していないと申請できない場合がある。
- 未成年者は保護者同意書が必要:署名や同伴が求められることがある。
よくある注意点
- 申請時のパスワード忘れ:署名用電子証明書のパスワードが必要。忘れている場合は事前に再設定を。
- 写真規格の不備:背景やサイズが規格外だと受理されない。
- 渡航予定直前の申請は危険:処理期間が読めないため、余裕を持った申請が必要。
オンライン申請の手順と必要書類
事前準備
- オンライン在留届(ORRネット)への登録
- パスポート申請(海外在留邦人用)アプリ
- カメラ付き、NFC対応スマートフォン
- 現在有効なパスポート(更新(切替申請)、記載事項変更の場合)
- 戸籍謄本(新規申請、記載事項変更、紛失・焼失などの場合)
※戸籍電子証明書提供用識別符号をオンライン提出可能 - その他疎明資料
申請サイトへアクセス
- オンライン在留届(ORRネット)にログイン後の画面の海外旅券電子申請システムから申請
- 氏名・生年月日・本籍地など基本情報を入力
- 顔写真をアップロード(規格チェックあり)
- 紛失・盗難の場合は警察届出証明書の情報を入力
- 疎明資料の提出
申請完了と受け取り準備
- 申請完了後、受付番号が発行される
- オンライン納付に対応している窓口では、手数料をオンラインで支払い
- 受け取り方法(郵送対応の有無、窓口受け取り)を確認
受け取り方法(郵送・窓口)と注意点
受け取り方法の比較
| 受け取り方法 | 対応範囲 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 郵送受け取り | 一部の在外公館で対応 | ・窓口に行かずに受け取れる ・時間の節約 | ・郵送不可の国もある ・本人確認が郵送時に追加で必要な場合あり ・送料が有料になることもある |
| 窓口受け取り | 全ての在外公館で対応 | ・確実に本人確認ができる ・即日受け取り可能な場合もある | ・必ず本人が来館する必要あり (代理人受け取り不可) ・混雑時は待ち時間が長くなる |
注意事項リスト
- 本人確認は必須:郵送でも窓口でも、本人確認書類(マイナンバーカード・旧パスポートなど)が必要。
- 代理人受け取りは原則不可:本人が直接受け取ることが基本。
- 郵送対応の有無を事前確認:国や在外公館によって郵送不可の場合がある。
- 処理期間に余裕を持つ:郵送は到着まで時間がかかるため、渡航予定がある場合は窓口受け取りが安心。
- 受け取り期限に注意:交付後一定期間を過ぎると失効扱いになる場合がある。
よくある質問(FAQ)
- 海外在住でも新規申請は可能ですか?
-
はい、可能です。ただし在外公館での本人確認や居住証明が必要になる場合があります。
- 郵送で受け取れる国と窓口のみの国の違いは?
-
郵送対応は一部の国に限られます。窓口受け取りは全ての在外公館で対応しています。
- 紛失した場合、オンライン申請はできますか?
-
可能ですが、現地警察への届出証明書が必要な場合があります。緊急で帰国する必要がある場合は、「渡航書」が発給されるケースもあります。
- 申請から交付までどのくらいかかりますか?
-
国によって異なりますが、1〜3週間程度が目安です。繁忙期はさらに時間がかかることがあります。
- 未成年者の申請はどうなりますか?
-
保護者の同意が必要で、窓口での確認が厳格に行われます。オンライン申請後も窓口対応が求められる場合があります。
まとめ
海外在住者のパスポート申請は、オンライン化によって以前よりも便利になりました。しかし、国や在外公館によって対応状況や必要書類、受け取り方法に違いがあるため、必ず事前に公式情報を確認することが大切です。
安心して申請を進めるためには、余裕を持ったスケジュールと正しい情報収集が欠かせません。
外務省のリンクを貼っておきますので、こちらも参照してください。
次回《第3回》では、在外公館で取得できる証明書について解説します。