オンラインで手続き可能な領事手続き ~《第4回》日本の観光ビザ申請(外国籍の方向け)~
日本を訪れる外国籍の方にとって、観光ビザの取得は旅の第一歩です。
近年、外務省が導入した「JAPAN eVISA(電子査証)」により、対象国・地域に居住する方はオンラインで申請から交付までを完結できるようになりました。これにより、従来の窓口申請に比べて手続きが大幅に簡素化され、渡航準備がよりスムーズになっています。
本記事では、オンライン申請が可能な国・地域、必要書類や条件、eVISAシステムの利用方法、そして渡航前に確認すべき重要なポイントを整理し、日本旅行の計画のお手伝いができるよう解説します。
※この記事は、日本語で記載していますのでブラウザの翻訳機能などをご活用ください。
オンライン申請が可能な国・地域
外務省が公開している情報によると、2025年12月時点でオンライン申請が可能な国・地域は以下の通りです。
- 英国
- オーストラリア
- カナダ
- カンボジア
- サウジアラビア
- 台湾
- ブラジル
- 米国
- 南アフリカ
これらの国・地域に居住する外国籍の方は、短期滞在ビザ(観光目的)(tourist visa)をオンラインで申請可能です。
申請に必要な書類と条件
必要な書類は居住国や地域、国籍・市民権によって異なります。
ここでは、観光目的で日本の eVISA(電子査証) を申請する際に一般的に必要とされる書類を紹介します。
- ビザ申請書
外務省指定のフォーマットに記入し、署名する必要があります。 - 有効なパスポート
有効期限が十分に残っていることが条件です。 - 証明写真(パスポートサイズ)
最近撮影されたカラー写真を提出します。 - 渡航スケジュール(フライト予約情報)
往復航空券の予約確認書など。 - 滞在予定表(旅行日程)
観光目的で訪れる場所や日程を簡潔にまとめたもの。 - 宿泊先の証明
ホテル予約確認書や滞在先住所。 - 経済的基盤の証明
銀行残高証明や給与証明など、滞在費用を賄えることを示す書類。
eVISAシステムの使い方と注意点
eVISA(電子査証)システムは、対象国・地域に居住する外国籍の方が日本の観光ビザをオンラインで申請できる仕組みです。
従来の窓口申請に比べて手続きが簡素化されている一方で、正しく利用するためにはいくつかの注意点があります。
eVISAシステムの使い方(基本の流れ)
- アカウント登録
外務省の「JAPAN eVISA」専用サイトにアクセスし、メールアドレスなどを登録してアカウントを作成します。 - 申請情報の入力
パスポート情報、渡航目的、滞在予定などをオンラインフォームに入力します。 - 必要書類のアップロード
パスポートコピー、証明写真、航空券・宿泊先の予約確認書などをPDFや画像ファイルでアップロードします。 - 申請料の支払い
クレジットカードなど指定の方法でオンライン決済を行います。 - 審査結果の通知
審査が完了すると、登録したメールアドレスに結果が通知されます。 - eVISAの発行
承認されると、電子査証が発行され、スマートフォンやタブレットで提示できる形式で受け取ります。
注意点
- スマートフォンでの提示が必須
入国審査では、スマートフォンやタブレットに表示された「eVISA発行画面」を提示する必要があります。紙に印刷したものは無効です。 - 有効期限の確認
eVISAには有効期限があるため、渡航日程に合わせて余裕を持って申請しましょう。 - 追加書類の提出依頼
審査過程で追加資料を求められる場合があります。迅速に対応できるよう準備しておくことが大切です。 - 通信環境の確保
入国審査時にeVISAを提示するため、インターネット接続が安定しているスマートフォンを持参することをおすすめします。
渡航前に確認すべきポイント
観光ビザ(eVISA)を取得した後も、渡航前に確認しておくべき重要なポイントがあります。
これらをチェックしておくことで、入国時のトラブルを防ぎ、快適な日本旅行のスタートにつながります。
- ビザの有効期限
eVISAには有効期限が設定されています。渡航日程に合わせて、期限内に入国できるよう確認しましょう。 - eVISAの提示方法
入国審査では スマートフォンやタブレットに表示されたeVISA画面 を提示する必要があります。紙に印刷したものは認められません。
通信環境を確保し、入国時にeVISAをスムーズに提示できるようにしておくと安心です。 - 宿泊先の確認
宿泊先の情報を入国審査で提示を求められる場合があります。
渡航前に最新の予約状況を確認し、必要書類を手元に準備しておきましょう。 - 経済的基盤の証明
滞在費用を賄えることを示すため、銀行残高証明やクレジットカードを準備しておくと安心です。
必ず提示を求められるわけではありませんが、念のため持参することをおすすめします。 - 旅行保険の加入
医療費が高額になる可能性があるため、旅行保険への加入を検討しましょう。
特に長期滞在や地方への旅行を予定している場合は重要です。
まとめ
日本の観光ビザ申請は、従来の窓口手続きから大きく進化し、対象国・地域に居住する外国籍の方にとっては オンラインで完結できる「JAPAN eVISA」 が大きな利便性をもたらしています。必要書類を事前に整え、システムの流れや注意点を理解しておけば、渡航準備は格段にスムーズになります。
なお、この記事は概要解説です。最新情報は、以下の外務省公式サイト、または、JAPAN eVISAのサイトを確認してください。
渡航前には 有効期限の確認、スマートフォンでの提示方法、航空券や宿泊先の準備 などを忘れずチェックし、安心して日本旅行をスタートしましょう。
本記事が、読者の皆さんの旅行計画の参考となり、日本での滞在がより楽しく、快適なものになることを願っています。